インターンを終えて

私は約半年間、北欧研究所でインターンとして活動させていただきました。

短い期間ではありましたが、その中でも大変多くのことを学ばせていただきました。

特に、将来社会に出る事を見据えた上で、自分自身の内面を見つめ直したり、どう働いていきたいかの将来像について考えるきっかけをいただいたと思っています。

私が今まで所属してきた組織は、比較的一人ひとりの業務内容が繋がっていたり、チーム単位で1つのプロジェクトとして動く場合が多かったため、常にさまざまなトピックをメンバー一人ひとりが持っている北欧研究所のスタイルは、私にとって大変刺激的な環境でした。自分が今まで興味を持ったことのなかったようなトピックを調査している方や、自分にはない新しい発想をもって発言される方などすべてがとても新鮮で、ここでしか出会えない人、ここでしか得られない知識を得たように感じています。

一方で、一人ひとりが異なるプロジェクトを持つということは、一人の裁量がとても大きくなる事でもあります。私は特に、自分の興味分野のプロジェクトにこの5ヶ月間力を入れていたため、自分自身と向き合うことが多かったと思っています。実は、自身のプロジェクトを進める中で、進捗が滞ってしまった時期がありました。調査のスケジュールは自分で決めたものだったのですが、自分自身でこのスケジュールの切り方を守らないと誰にどのくらいの迷惑をかけるものなのかも把握しておらず、また優柔不断な私は調査の概要を決めてからも「これでいいのかな」と心の中で自問自答を続けていました。

ある日、見かねたスーパーバイザーである上司に「言い訳にしか聞こえない」と一喝をいただき、そこで初めて外から見た自分の姿に気づく事ができました。私は他者に求められている事を求められている形でしたいという気持ちはあるものの、自分が決めた事をやる、自分から行動する、自分で決断する、ということが本当に苦手であることを痛感しました。それと同時に、外からの要求がなかったり、はっきりしていない場合の私の姿は、外から見たら何もしていない、やる気のない人間にしか見えないということにも気づきました。このことから自分から行動し、自分で管理できるようにならなければ、意識するようになりました。

その後プロジェクトを進めていく中でも、「自分で決めていいよ」「楓ちゃんの好きなようにしていいよ」「楓ちゃんの本当にやりたい事って何?」と言われることが私にとってとても難しく、その度「私って何がやりたいんだろう?私はどうしたいんだろう?」と思い悩む日々が続きました。自分がどうしたいかということよりも、相手がどうしてほしいかということが行動の軸だった私にとって、私がどうしたいかという答えは、簡単にすらすら出てくるものではなかったからです。

プロジェクトにも自信が持てず、同時に自分の大嫌いな部分とも向き合わなければいけないことは今思えばとても心細い時期ではあったのですが、同じインターンの方々が「大丈夫?」「何かあったらいつでも話してね」と声をかけてくださったのは本当に心強く、元気をいただいていました。

インターンが終わった今も、私は自分が自分で決断し、自分で管理のできる積極的な人間になったとは言えません。ですが、間違いなくそのことから将来につながる大きなことを学ばせていただいたと感じています。そして、言うまでもなく、私の興味分野であったワーク・ライフ・バランスや働き方について、これだけの時間をかけて調査させていただけたことに感謝の気持ちでいっぱいです。北欧研究所に所属し、さまざまなご経験を持った皆さんにご指導・ご協力いただけたからこそ、このように調査を無事終えることができました。ありがとうございました。

私のような者にこのような素晴らしい学びの機会をくださったこと、プロジェクトをご指導くださったこと、北欧研究所のメンバーの皆さんをはじめ、たくさんの素敵な出会いに恵まれたこと、すべてのことに本当に感謝しております。

短い間ではありましたが、本当にありがとうございました。

 
(小田 楓)